(Q) | 設立から現在までの歩みについて説明していただけますか。 |
(A) |
京都大学で前身のサークルが活動を始めたのは、2005年でした。最初は、商店街、アンテナショップ、市役所のバザーなどの手伝いをしていました。
そんなときに、「割れ窓理論実践委員会」代表の小池英信さんに出会いました。
「割れ窓理論」は、アメリカの犯罪社会学者ジョージ・ケリング博士が提唱したもので、割られた空き家の1枚の窓ガラスをそのまま放置すると、すぐに2枚目が割られ,次々と拡大し,やがて内部にも侵入し次なる凶悪犯罪を発生させるという理論です。凶悪犯罪の多発に苦悩するニューヨークがジュリアーニ市長の「割れ窓理論」の実践によって奇跡的復興をなしえたのは有名な話です。
京都市内でも、商店街の壁やシャッターには落書きや張り紙が溢れています。このまま放置しておくと、国際観光都市、日本の顔、心のふるさととしての京都が、犯罪都市と変貌する恐れさえあります。
私たちは、小池さんの活動趣旨に共鳴し、「割れ窓理路」の実践により、落書き,はり紙を一掃し、地域の安心安全を確保していきたいと考えて、活動展開を始めました。
最初の「割れ窓理論」の実践は、2007年5月、京都駅前で、京都南ロータリークラブと一緒に実施し、私たちは各グループのリーダーとして参加しました。
2008年2月10日、私たちが中心となって、寺町通り、御池通り、河原町通り、東洞院通りで囲まれた田の字地区にて、落書き一掃の活動を行いました。
同年8月1日には、京都府からの協力を得て、寺町京極通り、新京極通りでの落書き消しを実施しました。
そして、10月4日には、京都駅前で、前年と同様に、京都南ロータリークラブの皆さんと一緒に活動しました。 |
(Q) | どんなメンバーで構成されているのですか。 |
(A) |
もともと京都大学の学生で作ったサークルですが、京都外国語大学の学生が友達にいた関係で、両大学の学生15名で構成されています。京都大学の学生は、みんな男性です。
(向野くんは理学部3回生、与那嶺くんは工学部2回生、服部くんは法学部2回生でした。) |
(Q) | これからの夢、ビジョンについて語ってください。 |
(A) |
大学周辺でも活動したいですね。地域に貢献できるような活動をしたいと考えています。
山田知事には、割れ窓理論の実践活動に対してご理解をいただいていると聞いています。ぜひ直接お会いして、環境美化による犯罪のないまちづくりについて御意見を伺いたいと想います。また、山田知事には、ぜひ落書き消し活動に参加していただきたいと思います。
先日、京都サンガFCの広報担当の方と知り合いになりました。サンガの選手にも、ぜひ参加して欲しいです。
次回は、2009年1月頃の予定です。 |
(Q) | 悩み、課題はありますか。 |
(A) |
京都府からは、割れ窓理論の実践活動に対して、資材の提供をしていただいていますが、地元の区役所とのつながりがありません。また、地域の住民の方々とも、もっと関係を築いていきたいと思います。 |
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| (今回の訪問を終えて) |
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仲副代表が、8月に寺町・新京極で実施された「割れ窓理論」の実践活動に参加して、ワンピースの彼等と知り合うことができました。
今回の取材で、地域と連携して、まちの環境を美しくしていきたいというビジョンをお聞きして、京田辺市の住民と同志社大学の学生が一緒に清掃活動をされている、きゅうたなべ倶楽部を思い出しました。ゆめ応援隊として、ワンピースのメンバーに、きゅうたなべ倶楽部を紹介して、情報交換していただいたら、お互いに活動が促進されるのではないかと思います。
京都大学の学生もそうでしたが、学生の中では、ゆめっと京都の知名度はほとんど0です。今回、初めて、ゆめっと京都の存在を知っていただきました。このような地道な広報活動が必要なのだと再認識できました。 |