私塾一生一期一縁は、亀岡市に拠点を置き、地域の中の若者が教育を担っていこうと活動を始めたNPO塾です。今回は、かめおか市民活動推進センターのロビーにて、代表の福田さんに話を聴きました。 |
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(Q) | 私塾一生一期一縁の設立から現在までの歩みについて説明していただけますか。 |
(A) |
大学を卒業して、去年1年間は、亀岡で中学校の講師をやっていました。中学生と関わって、勉強に意欲がわかない、生活が退屈だという生徒が多かったことと、もっと地域に根ざした教育が必要だと考えるようになりました。出身は、三重県熊野市の過疎地域ですが、地元の若者は、みんな都会に出ていき、田舎に帰ってくる手段がありません。地域に根ざした教育を作り上げることで、子ども達が大人になって活躍できる場ができると思います。 平成21年の4月に、私塾「一生一期一縁」を立ち上げました。「人と人とのつながり」を学ぶ場として、「地域」が創る教育を築き上げていきたいのです。 |
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(Q) | 現在の活動を教えてください。 |
(A) |
私塾「一生一期一縁」は、まだ活動を始めようとしているところです。地域の20代の若者が中心となって活動し、地域の大人から支援を受けて運営していこうと考えています。「地域」主体の塾ですから、家庭状況に関わらず、中学生、高校生であれば、誰でも勉強会に参加できるようにします。塾の参加費はいただかず、地域の方からの寄付金や年会費で運営したいですね。まず、毎週水曜日に勉強会を開催します。「何のために勉強するのか」を共に探しながら学業を充実させます。塾生を募集中のところで、10月14日から勉強会を始める予定です。次に、季節に応じた交流会や大道芸の練習会をします。中高生の中にはエネルギーを放出する場があまりない生徒も多いと思うので、自分を表現する手段として大道芸を修得し、地域の中で活躍できる場を創り出すことができれば、中高生のエネルギーをうまく活かすことができると思います。最後に、殻を破って成長するために、中高生の長期休暇を利用して旅へ出かけます。旅は最高の刺激となり、親子それぞれの自立を促してくれます。 |
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(Q) | これからの夢、ビジョンについて語ってください。 |
(A) |
私塾「一生一期一縁」は地域で創る塾を目指します。塾生の参加費はいただかず、地域の大人から寄付及び年会費を受け付けます。子どもがいる家もいない家も、みんなで協力して塾を創れたら、何より素晴らしい教育の場になります。一期一会という言葉がありますが、出会って終わるだけ、それっきり何も生まれないということが多いように思います。生涯につながる縁が生まれるように願いを込めて、一生一期一縁と命名しました。活動実績をもっと積んで、地域の大人の方々にアピールして、活動に賛同していただきたい。みんなが協力して地域の教育を考えられるようにして、最終的にきちんと塾が運営できるようにしたいと思います。 |
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(Q) | 課題・悩みはありますか。 |
(A) |
NPOで収益を上げていくには、どうしたらいいかを考えています。社会活動が生計を立てるための仕事になれば、もっと地域に貢献できるようになります。また、地域の若者をどう巻き込むかが課題です。同世代の若者は、会社に就職したところで仕事やプライベートが忙しいようですが、地域社会の大切さや困っている人を助ける優しさに気付いてもらえたらと思います。 |
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| (今回の訪問を終えて) |
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まだ活動を始めたばかりの私塾ですが、地域と一体となって子ども達の教育を作って行けるようになればいいですね。若者スタッフがたくさん参加してくれるように、ゆめっと京都としても応援したいと思います。福田くんは、亀岡市の篠八幡宮の近くにオープンしたプレイパークのリーダーもやっています。これからの活躍を期待しています。 |