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平成22年度 活動交流事業「青少年団体を訪ねて」
  ゆめっと京都は、府内で活躍する青少年団体・グループを訪問し、活動内容や夢や悩みを取材し、その結果を基にして、各地域での活動報告会を開催することにより、青少年団体・グループを支援しようと考えています。 この度、青少年団体・グループの訪問取材の第1弾として、京都ものづくり塾代表の滋野浩毅さんを訪問取材しました。
  第1回 滋野 浩毅 さん

京都市中京区四条西洞院東入る北側にある、四条京町家を訪問しました。ここは、四条通りに残る唯一の京町家であり、NPO法人四条京町家が管理され、町家の文化を伝承していく様々な自主事業や、貸し会場としての利用が行われています。
滋野浩毅さんは、成美大学経営情報学部ビジネスデザイン学科助教、同志社大学政策学部嘱託講師であり、京都と福知山を行き来しながら、京都ものづくり塾代表、楽洛まちぶら会メンバー、NPO法人四条京町家理事などの様々な活動をされています。
(Q) 活動を始められてから現在までの歩みについて説明していただけますか。
(A)  活動の原点は、京都ものづくり塾です。
1998年、京都市のまちづくり塾支援事業「夢・ロマン・京都シティ」において、市民からの「まちづくり塾の企画公募」に、「伝統産業から先端産業まで連綿と受け継がれる京都の“ものづくり文化”をまちづくりに活かす」という理念を企画、応募したものが採択されたのが始まりでした。西陣織、建築関係、うるし、清水焼などの伝統産業に関わるゆるやかなネットワークです。20歳から30歳くらいのメンバーでやってきましたが、皆さん30歳から40歳代になっています。
近年では、京都市内には、伝統産業に関わる様々な団体やNPOが設立されており、当会では、まちづくりを指向した差別化を行いたいと考えています。今後は、伝統産業とまちづくりを基本に、動ける会員をふやしていきたいと思っています。

楽洛まちぶら会は、 京都で事業活動やまちづくり活動を展開している有志で構成 している任意のグループです。 2003年、KBS京都の生放送討論番組「どうする京都21」で、京都のまちのブランド化をテーマした回に出演したところから生まれました。
2004年から始めた取組として「三条あかり景色」プロジェクトがあります。近代建築が建ち並ぶ三条通で、建物の壁面をスクリーンにして、 映像を映し出して、まちなからしい夜の景観形成の提案を行いました。
また、2009年には、ゼスト御池で、「ぼくらの遊び基地」というイベントも実施しました。若いファミリーが遊ぶ場所がないというので、都市の親子が遊べる場を作ろうということで、段ボール基地を自由につくるコーナーと、アートのワークショップを実施しました。

「四条京町家」は、四条通りに残る唯一の京町家です。京都市伝統産業振興館として京都市によって運用されていましたが、2010年3月末をもって、その役目を終えるということを聞いた「四条京町家」のユーザーや、町家に関心を持つ有志が集まり、町家オーナーで現代表の小泉氏を交えて、今後の方向性を議論する中で、町家の利活用を行いながら、維持・運営を行っていくために、NPO法人を立ち上げたものです。
一階、二階の座敷は貸し会場として、食事会、交流会、会議、講座などに活用されています。また、自主事業として、京町家の生活文化や、京都の伝統文化を学び伝えていく体験事業を実施されています。
(Q) 現在、福知山でも活動されていますが、どのような活動ですか。
(A)  2009年4月、福知山まちづくり会社のタウンマネージャーに就任し、福知山のまちの活性化を目指し、活動を行っていました。まちなかの拠点として、「丹波福知山まちかどラボ」を運営し、人とまちをつなげるお手伝い、ひとが集い語らう場を作りました。
福知山市民の有志が集まったプロジェクトにより、夏至の夜に電気を消す取り組み、1,000,000人のキャンドルナイトというイベントを開催したり、福知山の飲食店のマップを作る活動を支援しました。
まちづくり会社は、2010年の3月に退職し、現在は、成美大学経営情報学部 ビジネスデザイン学科助教として、教壇に立ちながら、福知山の市民グループの活動にも関わっています。
(Q) 地域での活動で、課題・悩みはありますか。
(A)  福知山では、若者向けのイベントが少なくなっています。これまで毎年開催されてきたボンチフェスタは、今年はなくなりました(成美大学の学園祭と「共催」という形になり「復活」した)。ミニSLフェスタも、市予算では一旦中止となり、有志が11月に実施することとなりました。福知山青年会議所が中心となって御霊神社のお祭りに合わせて実施してきた、ききょう祭りも、今年はやらなくなったそうです。
しかし、何かやりたいと思っている20歳くらいの若者を知っていますし、実際に動き出している人たちも出てきています。
若者がまちづくりに共感できる場が必要ではないかと思います。何かキッカケがあれば、つながりができて、一つのパワーに結集できるのではないでしょうか。
福知山は、何かやろうとすると、役所頼みの体質があると感じています。福知山には、高校が多くあり、大学もあります。青年会議所も活発に活動されていますが、全体としてまとまって何かをやるという状況にありません。
(Q) これからの夢、ビジョンについて語ってください。
(A)  2009年、「福知山市民によるまちなか活性化プロジェクト」という市民団体が、「キャンドルナイト」のイベントを開催しましたが、別の日に、福知山青年会議所が「福知山三日点火」というイベントを開催されました。それぞれの事業が進んでいたため、一緒にすることはできませんでしたが、2010年は「でんきを消してスローな夜を」を合言葉に、6月19日から21日にかけて「福知山三日点火・キャンドルナイト」として、一緒にやることができました。まちづくりの団体と青年会議所が協力して、一つの事業を実施したことは、大きな成果です。
これからは、いろんな団体、グループが交流を深めて、つながりがひろがればよいと思います。民間主導で地域活性化の動きが進めば、まちが元気になると期待しています。


(今回の訪問を終えて)

2009年の冬に、福知山の「まぃまぃ堂」で活動交流ミーティングを開催しましたが、継続したネットワークつくりを図るために、京都と福知山での活動をされてきた滋野さんにお話を伺うことにしたものです。
福知山における目立った青少年活動の話を伺うことはできませんでしたが、何かをやりたいと思っているが、きっかけがなくで、どうしたらいいのかわからない若者が大勢いるにちがいありません。
単なる打ち上げ花火としての一過性のイベントではなく、継続的な活動につながっていくような、活動支援を考えていきたいと思います。
    取材日時    平成22年9月27日(月)19時から21時まで
    取材場所    四条京町家(京都市中京区四条西洞院東入)
    訪問者      仲副代表、泉委員
    対応者      滋野浩毅(京都ものづくり塾代表、楽洛まちぶら会メンバー、
                NPO法人四条京町家理事)

    京都ものづくり塾  http://www.jca.apc.org/MONODUKURI/
    楽洛まちぶら会  http://machibura.jp
    特定非営利活動法人四条京町家  http://www.shijo-kyomachiya.jp/
    blog「新・誠信堂徒然日記」  http://d.hatena.ne.jp/seishindo11
    Twitter  http://twitter.com/seishindo11