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(Q) |
きゅうたなべ倶楽部の設立から現在までの歩みについて説明していただけますか。 |
(A) |
きゅうたなべ倶楽部は、「同志社大学と京田辺市」、「大学生と市民」、京田辺市における「ニューカマー(新しい住民)」と「オールドカマー(古くからの住民)」のコミュニティの乖離に問題意識を持ち、このような状況を解決することをミッションに平成15年(2003年)4月25日に誕生しました。
「きゅうたなべ」という造語は、「京田辺(きょうたなべ)一休(いっきゅう)禅師が晩年住まれたまちという事を知ってもらいたい」という思いと、「たくさんのありがとう(さんきゅう)」を集められるような団体になりたい」という思いがこもっています。
また、組織も、学生代表と市民代表を置き、学生の視点だけでなく、市民の視点からも「まち」を捉えられるようにしました。 |
(Q) |
現在の活動を教えてください。 |
(A) |
まず、情報共有化事業です。
毎月第2土曜日に、さまざまな立場の方にお集まり頂き、毎回のゲストスピーカーの話題提供から、京田辺と同志社をテーマに意見交換をする「情報交換会」を開催しています(参加無料) 情報交換会の後は、交流会を開催し、学生と市民の方々をはじめ、たくさんの方と交流を行います。
次に、広報出版事業です。
大学と地域をつなぐフリーペーパー「たなべ デ・ビュー」を新入生向けに作成して、大学生協ほかで配付しています。
また、日本最古の物語として知られる「竹取物語」と、京田辺市の三山木地域とのつながりが、近年注目されており、同志社近辺の歴史情報や生活情報を紹介する「かぐや姫マップくん」というリーフレットを作成しています。
次に、地域活性化事業です。
同志社に一番近い地域である「普賢寺」地域では、「花見ウォーク」のスタッフや、奈良のお水取りのときの竹を持って歩く「竹送り」の手伝い、地区文化祭などに協力しています。
新田辺駅東側の「キララ商店街」では、「エボレボ」という団体と協力して、シャッター商店街からの脱却を目指したイベントを企画しています。
「三山木」地区では、「ファイトクラブ三山木」が開催する「かぐや姫と竹フェスタ」というイベントに出展する大学サークルの紹介など、地域と大学との窓口となっています。
「田辺」地区では、こども居場所作り事業を月1回開催しています。また、田辺区スポーツフェスタにスタッフ、選手として参加したり、大学サークルを紹介したり、地区文化祭には、運営企画会議に参加しています。
「興戸」地区では、今年事務所を移転したこともあり、こどもと遊ぶイベントを開催するようになりました。
次に、環境向上化事業です。
大学生が使わなくなった家電・家具・日用品などをリユースする「キャンパスリユース」を毎年開催しています。
また、定期的に地域のゴミを拾う活動に参加しています。
最後に、今年は、10月30日、31日に開催された、同志社大学のクローバー祭に、おでんとサツマイモスティックの販売を行って、たくさんのお客さんに美味しいと言っていただきました。 |
(Q) |
これからの夢、ビジョンについて語ってください。 |
(A) |
今年4月に興戸駅近くの龍馬館に事務所を移転しました。
以前は、1階が本屋、2階がカフェだったのですが、オーナーが事情で店を閉じられて、10年間放置されていた建物を借り受けたもので、元の店舗の造りがそのまま残っています。(今回の取材は、2階のカフェで行いました。)
龍馬館は、事務所を持たない学生団体や市民団体に対して、ミーティングスペース、事務スペースを提供し、地域活性化を目指す団体による情報交換、情報共有の場としたいと考えています。学生は無料、市民団体は有料であるが、一般価格とサポーター価格を設けて、夜間でも会合できる部屋を貸し出している。
この他に、各団体の活動内容や募集事項がわかる情報交換コーナーも設置し、地域ボランティアセンターとして活用してほしいと考えている。 |
(Q) |
課題・悩みはありますか。 |
(A) |
財政的に困っています。事務所を移転する必要があり、無料で借りていた事務所から移転する必要があり、現在の龍馬館に移りましたが、毎月の賃貸料と光熱水費が必要です。毎年実施するリユース事業などにより家賃を支払う算段をしていますが、安定した収入を考えないといけないと思っています。 |
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| (今回の訪問を終えて) |
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今回訪問した日に、情報交換会が開催されており、仲副代表も、18時30分からの情報交換会に参加しました。イギリス留学中に、チャリティーショップでインターンをしていたという、西岡統(すばる)くんが報告し、日本とイギリスとのボランティア感の違い。寄付文化を育てるにはというテーマで意見交換を行いました。
なお、情報交換の後には、懇親会にも参加し、美味しいおでんをいただきました。
龍馬館という新しい交流拠点を持って、地域に根ざした活動を広げていこうとする彼らの活動について、今後とも注目していきたいと思いました。 |